ゼロからの取り組みを高澤品質管理研究所が伴走支援
認証取得にあたっては、令和3年3月から高澤品質管理研究所がパートナーとして参画し、計画の策定や教育をサポートしました。社内で中心的な役割を果たしたのは「食品安全チーム」の6人です。申請に向けた取り組みについて、チームリーダーの山本優品質保証室室長は次のように振り返ります。
「認証取得に必要となる知識はまったくありませんでした。これを勉強して理解して、現場で実践しなければならないわけで、すべてを一から作り上げていくことにとにかく苦労しました。支えてくれたのは高澤品質管理研究所の髙澤所長と多賀さんには本当にお世話になりました」(関連情報はCase.05をご参照ください)
食品安全チームの頑張りが実を結び、FSSC22000認証の審査において「大きな不適合はありませんでした」とSGSジャパンのスタッフは話します。また、「安全について配慮された製造プロセスが既に存在しており、食品安全文化も醸成されています」と評価しました。さらに、「近年SGSでは、日本固有の食材で古くから伝統食品を製造する企業が食品安全認証を求めるケースに多く携わっています。発信力の高い御社の活躍が、より多くのこうした企業に認証を使ってビジネスを一歩進めるきっかけを与えることを期待しています」とコメントしました。
関連情報 Case.05「藤屋わさび農園」
https://www.team-takasawa.jp/case05.html
クレーム管理、食品表示、品質検査にも着手
晴れてFSSC22000の認証取得が叶い、早くもうれしいニュースがありました。同じくSGSジャパンからFSSC22000の認証を受けた企業2社から取引のオファーが寄せられたのです。認証の取得が、安心安全な食品を消費者に届けたいという志を同じくする仲間との、新たなネットワークの構築につながっています。 とはいえ、認証取得はゴールではありません。仕組みを形骸化させないため、藤屋わさび農園では令和4年9月に「食品安全委員会」を立ち上げ、活動を始めました。委員会では月に1回、FSSC22000の内部監査を実施するほか、クレーム管理や食品表示、品質検査についても、対応していきます。もちろん、高澤品質管理研究所が引き続き伴走支援します。
一方、望月社長と長男の望月啓市専務は加工品の開発に向け、アクセルを踏みます。防虫・防鳥対策、衛生管理を徹底した新工場には、レトルト殺菌装置やソーセージスタッファーなど、新しい設備が目に付きます。新たな製造ラインを設けるスペースも十分にあります。 「実は社内にはいろいろな加工ができる設備がそろっています。FSSC22000認証取得を機に、わさびだけでなく、総合食品メーカーとしてもPRしていきたいですね」(望月専務)。既に“安曇野キャビア”のブランド化を目指し、わさび田の湧き水を使ったチョウザメの養殖に着手するなど、さまざまなチャレンジに意欲的に取り組んでおり、夢は膨らむばかりです。
藤屋わさび農園 ホームページはこちら
http://fujiyawasabi.com
https://www.youtube.com/watch?v=sDnf4S4qTq8